三菱電機とコヒレント (Coherent) が半導体開発で覚書(MOU)を締結
2023年6月
三菱電機株式会社とコヒレント社 (Coherent、本社:サクソンバーグ、旧II-VI社) が半導体開発で覚書(MOU)を締結しました。200mm技術プラットフォームで炭化ケイ素 (SiC) パワーエレクトロニクスの大規模製造プログラムを開発協力していくことになります。
電気自動車 (EV) 市場は世界的に拡大しており、シリコンベースのパワーデバイスと比較してエネルギー損失が少なく、動作温度が高く、スイッチング速度が速いSiCパワーデバイスを飛躍的に成長させるいくつかの新しいアプリケーションの1つに過ぎません。SiCパワーデバイスの高い効率性は、世界の脱炭素かとグリーントランスフォーメーションに大きく貢献すると期待されています。
急増する需要に対応するため、三菱電機は3月、2026年3月までの5年間に約2、600億円の投資を行うことを発表しました。このうち約1、000億円は、直径200mmウェーハーの技術プラットフォームに基づくSiCパワーデバイスの新工場の建設と、関連生産設備の増強に充てられる予定です。本覚書に基づき、コヒレント社は、三菱電機が今後新規工場で製造するSiCパワーデバイス向けに、200mm径のn型4H-SiC基盤の供給を開発する予定です。
ピッツバーグにあるコヒレント社のニュー・ベンチャー&ワイドバンドギャップ・エレクトロニクス・テクノロジー担当エグゼクティブ・バイスプレジデントであるソハイル・カーン氏は、「当社は三菱電機にSiC基盤を提供してきた長い実績があり、新しい200mm SiCプラットフォームを拡大するために三菱電機との関係を拡大することを楽しみにしています」と述べています。
三菱電機株式会社半導体・デバイス事業本部長の竹見 政義上席執行役員は、「コヒレント社は、三菱電機に対して長年にわたり高品質の150mm SiCウェーハー基盤を供給してきた信頼できるサプライヤーです。コヒレント社と緊密なパートナーシップを結び、両社のSiC製造プラットフォームを200mmまで拡大できることを嬉しく思います」と述べています。
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